SCHDとVYMの違いを徹底比較|両方保有する私が実体験とデータで解説【2026年最新】

ETF・投資信託

はじめに

米国高配当ETFに興味を持ったとき、多くの人が最初に悩むのがこの選択肢です。

VYM・HDV・SPYD・SCHD…いったいどれを選べばいいのか?

私も同じように悩みました。そして今は、VYMとSCHDの両方を保有しています。

この記事では、実際に両方を保有している私が、データと実体験をもとにSCHDとVYMの違いを徹底解説します。「どちらを選ぶべきか」の判断基準も最後にお伝えします。

免責事項:この記事は情報提供を目的としており、特定の投資を推奨するものではありません。投資判断はご自身の責任でお願いします。


この記事を書いた人

投資歴20年・50代会社員のたごさくです。30歳のころからFX・日本個別株・米国株と様々な投資を経験し、現在はインデックス投資と高配当投資のハイブリッド戦略でバリスタFIREを目指しています。VYMは数年前から、SCHDは日本で投資信託が登場してから保有しています。


SCHDとVYMの基本データ比較(2026年最新)

まず基本的なスペックを比較します。

項目SCHDVYM
正式名称Schwab U.S. Dividend Equity ETFVanguard High Dividend Yield ETF
運用会社Charles SchwabVanguard
設定日2011年10月2006年11月
対象指数Dow Jones U.S. Dividend 100 IndexFTSE High Dividend Yield Index
銘柄数約100銘柄約550〜600銘柄
経費率0.06%0.04%
配当利回り約3.36%約2.26%
AUM(運用残高)約888億ドル約848億ドル
分配頻度年4回(四半期)年4回(四半期)
ベータ値約0.66約0.77

※2026年4月〜5月時点のデータ。為替・市場環境により変動します。

ポイント

  • 配当利回りはSCHDが約1.1%高い
  • 経費率はVYMがわずかに有利
  • 銘柄数はVYMが圧倒的に多く分散が広い
  • ベータ値はSCHDの方が低く、相場変動に対して安定している

セクター構成の比較(2026年最新)

2つのETFの最大の違いはセクター構成です。

セクターSCHDVYM
金融約11%約21%
テクノロジー約11%約18%
ヘルスケア約18%約13%
エネルギー約19%約9%
生活必需品約18%約9%
資本財約13%約14%
一般消費財低位約8%

※VYMデータ:Vanguard公式(2026年3月31日時点)
※SCHDデータ:Charles Schwab公式(2026年3月24日リバランス後)

見てわかること

VYMは金融・テクノロジーの比率が高く、米国経済全体に幅広く分散しています。一方SCHDはエネルギー・生活必需品・ヘルスケアといったディフェンシブセクターに集中しています。


VYMの分配金推移(2015〜2026年)

グラフから読み取れること

年間分配金合計前年比増配率
2015年$2.1490
2016年$2.2060+2.7%
2017年$2.4011+8.8%
2018年$2.6492+10.3%
2019年$2.8418+7.3%
2020年$2.9061+2.3%
2021年$3.0961+6.5%
2022年$3.2518+5.0%
2023年$3.4780+7.0%
2024年$3.4945+0.5%
2025年$3.5008+0.2%
10年累計+62.9%

2015年から2025年の10年間で約63%増配を達成しています。リーマンショック後の2020年のコロナショックでも分配金は維持され、右肩上がりの増配トレンドが続いています。


SCHDの分配金推移(2015〜2026年)

グラフから読み取れること

年間分配金合計前年比増配率
2015年$0.3822
2016年$0.4193+9.7%
2017年$0.4486+7.0%
2018年$0.4798+7.0%
2019年$0.5747+19.8%
2020年$0.6761+17.6%
2021年$0.7497+10.9%
2022年$0.8538+13.9%
2023年$0.8860+3.8%
2024年$0.9944+12.2%
2025年$1.0476+5.4%
10年累計+174.1%

2015年から2025年の10年間で約176%増配を達成しています。VYMの増配率(約63%)と比較すると、SCHDの増配スピードは約3倍です。


増配率の比較:SCHDがVYMを圧倒

期間SCHD増配率VYM増配率
10年(2015〜2025)+174.1%+62.9%
5年(2020〜2025)+54.9%+20.4%

現在の配当利回りはSCHDの方が高いですが、増配スピードはSCHDが圧倒的に上です。

これが「VYMとVIGのいいとこどり」と言われる理由です。

  • SCHD → 今すぐ高い配当利回り(約3.36%)かつ増配スピードも速い
  • VYM → 利回りはやや低め(約2.26%)だが広範な分散で安定感がある

長期保有すればするほど、SCHDの取得単価に対する利回り(YOC)がさらに上がっていく可能性があります。


SCHDの銘柄選定基準が厳しい理由

SCHDは単に配当が高い銘柄を集めるETFではありません。以下のような4つの厳しい基準で銘柄を絞り込んでいます。

  1. 10年以上の連続増配実績
  2. キャッシュフローの健全性(負債比率)
  3. ROE(自己資本利益率)の高さ
  4. 配当利回りの水準

さらにSCHDには「一つのセクターが全体の25%を超えない」というルールがあります。これにより特定業界への依存を防ぎ、ハイテクに偏りやすい近代のインデックスに対する強力な分散効果を発揮します。


VYMを選んだ理由:圧倒的な分散力

VYMの最大の強みは約550〜600銘柄への広範な分散です。

特定の銘柄やセクターの不調に左右されにくく、より広範な米国経済の成長を享受できる安心感があります。

VIGとの比較でVYMに決めた

実はVYMと最後まで悩んだのがVIG(バンガード米国増配株式ETF)でした。

VIGは配当利回りこそ低いですが、増配を重視した設計で、長期では分配金込みでS&P500に近い成績を残すほどの実力があります。

ただ、VIGで分配金がVYMを逆転するまでには相当な年月がかかります。キャッシュフローを早期に得たい私の戦略には合わないと判断し、VYMを選びました。


なぜVYMとSCHDの両方を持つのか

「どちらか一方でいいのでは?」という疑問はもっともです。

私が両方持つ最大の理由は「分散の質」を高められるからです。

セクターが異なるから補完し合える

 VYMSCHD
得意なセクター金融・テック系エネルギー・生活必需品・ヘルスケア
銘柄数約550〜600銘柄約100銘柄
特徴広範な分散少数精鋭・高品質
有利な局面景気拡大期・テック上昇局面景気後退期・ディフェンシブ相場

異なる選定基準を持つ2つのETFを組み合わせることで、どちらかが不調な時期をもう一方が補完してくれます。

なお私自身は現在、VYMは引き続き保有していますが新規購入はSCHDに集中しています。S&P500・NASDAQ100とのセクター分散の相性が抜群で、この組み合わせが自分の投資スタイルにしっくりきているからです。今後の追加投資は超高配当系(JEPI・JEPQなど)か日本高配当系を検討しています。


SCHDはインデックス投資家にこそ有効

VYMとの組み合わせだけでなく、S&P500やNASDAQ100との組み合わせでSCHDは強力な分散効果を発揮します。

S&P500との組み合わせ

S&P500は現在、Apple・Microsoft・NVIDIAなどのメガテック企業(情報技術セクター)が約30%を占めています。

一方SCHDは情報技術の比率が低く、エネルギー・生活必需品・ヘルスケアの比率が高くなっています。

 S&P500SCHD
情報技術約27%約11%
エネルギー約4%約19%
生活必需品約5%約18%
ヘルスケア約14%約18%
金融約13%約11%

成長株(グロース)に偏りがちなS&P500に対し、SCHDを加えることでバリュー株・ディフェンシブ株を補い、ポートフォリオ全体のバランスを整えることができます。

NASDAQ100との組み合わせ

NASDAQ100との補完関係はさらに明確です。

 NASDAQ100(QQQ)SCHD
情報技術・通信約65%約11%
金融ほぼ0%(除外)約11%
エネルギーほぼ0%約19%
生活必需品ほぼ0%約18%
配当利回り約0.42%約3.36%
ベータ値約1.11約0.66

NASDAQ100の「爆発的な成長力」と、SCHDの「手堅い現金収入と下落耐性」は正反対の性質を持つため、組み合わせることでボラティリティを抑える効果が期待できます。

私自身、S&P500・NASDAQ100をコアに持ちながらSCHDを加えているのは、まさにこのセクター分散の効果を狙っているからです。


あなたはどちらを選ぶべきか

こんな人に向いているSCHDVYM
より高い配当利回りが欲しい
長期的な増配を重視したい
ディフェンシブな安定感が欲しい
できるだけ広く分散したい
経費率を少しでも抑えたい
テック・金融にも配当投資したい
S&P500やNASDAQとの分散効果を狙いたい

判断のポイント

「今すぐのキャッシュフロー」より「将来の配当成長」を重視するならSCHD

「広い分散」と「テック・金融への配当投資」を求めるならVYM

迷ったら両方持つのが最も合理的です。セクターが異なるため、どちらかが不調でももう一方でカバーできます。


日本からSCHDに投資する方法

SCHDは米国ETFのため、日本から直接購入することができません。

現在は以下の投資信託経由で購入できます。

証券会社商品名信託報酬決算月
SBI証券SBI・S・米国高配当株式ファンド(年4回決算型)0.06%3・6・9・12月
楽天証券楽天・シュワブ・米国高配当株式ファンド(四半期決算型)0.06%2・5・8・11月
松井証券・SBI証券・マネックス証券などTracers DJ USディビデンド100(米国高配当株式)年4回分配型0.10725%※1・4・7・10月

※Tracersは別途投資対象ETFの経費率0.06%がかかります。

3つのファンドを組み合わせると毎月分配金を受け取ることも可能です。

私はSBIと楽天の両方で保有しています。NISAで保有することで分配金が非課税になりますが、米国での源泉徴収(約10%)は戻ってこない点に注意が必要です。


まとめ

  • SCHDは増配率(10年で+174.1%)が圧倒的・高い配当利回り(約3.36%)
  • VYMは550〜600銘柄への広範な分散・低経費率(0.04%)
  • セクター構成が正反対のため組み合わせることで補完効果が生まれる
  • S&P500・NASDAQ100を持つインデックス投資家にとってSCHDは強力な分散ツール
  • 日本からはSBI・楽天の投資信託経由でSCHDに投資可能
  • 迷ったら両方持つのが最も合理的な選択

参考データ・出典


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