1698(上場高配当)を徹底分析|分配金・利回り・構成銘柄【保有高配当商品深堀り①】

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📌 保有する日本高配当ETF・投資信託 徹底分析シリーズ 第1弾
このシリーズでは、保有する国内の高配当ETF・投資信託を1本ずつ徹底分析します。第1弾は1698(上場高配当)です。以降、2529・アムンディ日本高配当・Tracers 日経平均高配当株50SBI日本高配当株式(分配)ファンドと続く予定です。と続く予定です。このシリーズの入口となる記事はこちら → 日本高配当ETF・投資信託|私が保有する5銘柄と選んだ理由

日本株の高配当ETFである1698(上場高配当)について、利回りや分配金、構成銘柄が気になっている方も多いと思います。50代会社員投資家としての実体験とデータをもとに、基本情報から保有する理由まで、この1記事で全体像がつかめるようにお届けします。

この記事でわかること

日本株の高配当ETFを検討している方、特にJ-REITも含めて分散しながら分配金を受け取りたいと考えている方に向けた記事です。1698の分配金推移・現在利回り・過去平均利回り・YOC・セクター構成・組入銘柄を一通り確認しながら、長期投資の観点でどのようなETFなのかを整理します。私自身が実際に保有しているETFでもあるため、選んだ理由やYOCの実感もあわせてお伝えします。

1698とは

1698は、東証配当フォーカス100指数に連動することを目指すETFです。——結論から言うと、このETFは日本株の高配当銘柄だけでなく、J-REIT(不動産投資信託)も同時にカバーできるのが最大のポイントです。正式名称は「上場インデックスファンド日本高配当(東証配当フォーカス100)」、愛称は「上場高配当」と呼ばれています。

東証配当フォーカス100指数は、株式90銘柄とREIT10銘柄を対象とする指数です。そのため、1698は単純な日本株高配当ETFというよりも、「日本の高配当株とJ-REITを組み合わせたETF」と見たほうが実態に近いです。

また、1698は日本の高配当ETFの中では比較的歴史が長く、長年運用されてきた古参ETFのひとつです。長期データを確認しやすい点も安心材料のひとつだと思います。

REITを含むことで分配金の厚みが出る可能性がある一方、金利上昇や不動産市況の悪化には影響を受けやすくなります。高配当株ETFとして見るだけでなく、J-REITを一部含む高配当バリュー寄りETFとして見るのが自然だと思います。

信託報酬(税込)は年0.308%です(執筆時点)。

価格データはYahoo Finance、分配金データはアモーヴァ公式APIを基準にしています。Yahoo Financeの分配金データには欠損があるため、分配金分析では公式データを優先しています。

株価推移

1698の価格データは、2010年頃から2026年5月15日まで取得できています。直近終値は4,060円です(執筆時点)。

長期チャートを見ると、1698は高配当株ETFらしく、相場全体のリスクオン・リスクオフの影響を受けながら推移していることがわかります。コロナショックの2020年には大きく下落しましたが、その後は右肩上がりで回復・上昇し、2026年には4,000円台に到達しています。

高配当株やバリュー株は、金利環境・景気見通し・企業業績の影響を受けやすく、短期的には株価の振れもあります。長期保有では分配金を受け取りながら持ち続ける前提で見るETFだと思いますので、価格だけで判断するよりも、分配金利回りやYOCをあわせて見るほうが投資判断には向いていると思います。

分配金推移

(画像挿入:1698_annual_dividends.png)
図:1698 年間分配金推移(公式データ)

公式分配金データを年別に集計すると、1698の年間分配金は長期的には増加傾向にあります。近年は堅調な伸びを見せており、2025年の年間分配金は107円でした。2026年は現時点で62円ですが、年途中のため通年実績としてはまだ判断できません。

直近12か月分配金は114円です。内訳は、2025年7月8日が25円、2025年10月8日が27円、2026年1月8日が31円、2026年4月8日が31円です。

分配金を見るときは、1回ごとの金額よりも、直近12か月合計と長期推移を確認するほうが使いやすいです。1698は四半期ごとに分配金が出るため、年間合計で見たほうが増減の流れをつかみやすくなります。

また、2022年以降は分配金の増加が加速しており、2022年:74円→2023年:81円→2024年:96円→2025年:107円と、近年は着実に積み上がっています。分配重視の投資家にとっては嬉しい傾向ですよね。

年平均増配率は約13%です。今後このペースが続くかどうかは不明ですが、増配トレンドが維持されれば、現在の取得価格に対するYOCは将来さらに高まる可能性があります。

現在利回りと過去平均利回り

現在の分配金利回りを算出すると2.81%となります(執筆時点)。直近12か月分配金114円を、2026年5月15日の終値4,060円で割ると、計算式は以下のようになります。

114円 ÷ 4,060円 = 2.8079% ≒ 2.81%

一方、2010年頃から2026年5月15日までの日次データを使って計算した過去平均利回りは2.78%です。現在利回りの2.81%は、過去平均の2.78%をわずかに上回っています。

ただし、差は約0.03ポイントしかありません。「かなり割安」と見るよりも、「利回り面では平均より少し高い水準」と整理するのがよさそうです。長期投資家としては、利回りだけで飛びつく場面ではなく、構成銘柄や景気感応度もあわせて確認したい水準だと思います。

ただ、ここで少し本音を言うと、ここ数年の株価下落局面では実際に少しずつ買い増しをしてきました。改めてグラフで確認すると、利回りが3.8〜4%近くまで上昇した局面が直近5年で5回あり、最高は2023年1月の3.96%でした。背景はいずれも米利上げ長期化・日銀YCC修正観測・SVBショック・2025年4月の関税ショックなど、相場が揺れたタイミングです。 4%には届いていないものの、3.8%台はひとつの目安になりそうです。株価下落で利回りが上昇したタイミングをうまく拾えれば、取得YOCを高めやすくなります。もちろん相場の底を当てることはできませんが、「利回りが3.8%を超えてきたら少し買い増しを検討する」くらいの感覚は、長期投資家として持っておいてよい視点だと思っています。

YOC

YOCとは「Yield on Cost」の略で、過去に買っていた場合の取得価格に対して、現在の直近12か月分配金がどれくらいの利回りになるかを見る指標です。現在利回りとは異なり、「いつ・いくらで買ったか」が数字に影響します。——ここが長期投資の面白いところですよね。

1698の直近12か月分配金114円を使って計算すると、YOCは以下のようになります。

1年前に買っていた場合のYOCは3.76%、3年前なら5.03%、5年前なら6.36%です。株価が低い時期に買えていれば、現在の分配金に対する取得利回りはかなり上がっています。

これは高配当ETFを長期で持つときの重要な視点です。現在利回りだけを見ると2.81%ですが、過去に安く買った投資家にとっては、保有継続によってYOCが高まっています。コツコツ積み上げる長期保有の恩恵が、はっきりと数字に表れる指標だと思います。

構成分析

セクター比率

1698のセクター構成は、特定の業界に偏りすぎず分散されていますが、金融の割合が大きめなのが特徴です。

金融セクターが23.5%と最大のウェイトを占めています。銀行・保険などの金融株は金利環境や景気見通しの影響を受けやすい一方、金利上昇局面では追い風になることもあります。

不動産・REITが11.6%含まれている点も1698の特徴です。分配金の厚みにつながる可能性がありますが、金利上昇局面ではREIT価格への逆風に注意が必要です。

景気敏感セクター(金融・一般消費財・資本財・エネルギー・不動産・REITなど)の比率は全体の中でも大きめです。景気拡大局面では恩恵を受けやすい一方、景気後退局面では株価下落や減配リスクが意識されやすくなります。

時価総額区分

時価総額区分では、大型株比率が81.69%です。中型株7.52%、REIT8.79%、小型株0.87%と続きます。全体としては大型株中心の安定感があるETFと考えてよいと思います。

組入上位10銘柄

上位10銘柄の合計組入比率は50.57%です。1位の日本たばこ産業(8.98%)を筆頭に、三菱UFJフィナンシャル・グループ(6.45%)、トヨタ自動車(5.82%)、ブリヂストン(5.15%)、キヤノン(4.90%)と続きます。

上位10銘柄に半分程度が集中しているため、かなり幅広く分散されているETFというよりは、主要な高配当大型株の影響を受けやすいETFと見たほうが実態に近いです。

まとめると、1698は「大型株中心、金融比率高め、REITを含む、景気敏感セクター比率が高い高配当バリュー寄りETF」として整理できます。

たごさくが1698を選んだ理由

私が1698を日本高配当ポートフォリオの柱として選んだ最大の理由は、1本でJ-REITへも分散投資ができる点にあります。——株だけでなく不動産にも同時にアプローチできるのは、やはり魅力的ですよね。

日本株の高配当ETFはいくつかありますが、1698が連動する東証配当フォーカス100指数は、単に利回りが高い銘柄を集めるだけではありません。「会社の規模(時価総額)」と「予想利回り」の両方をセットで審査しているため、業績悪化で株価が下がった”見かけ倒しの高配当株”に引っかかるリスクが低くなっています。大型株中心の構成から、日本の主要企業の中で分配重視な企業が揃っていると感じています。

結果として大型株比率が81.69%と高く、「大企業の安心感」と「高い分配金」を両立しやすい点が気に入っています。景気敏感セクターの比率は少し大きくなっていますが、それも踏まえたうえで日本高配当の柱として据えられると判断しました。

私は現在、90株を平均3,007円で取得しています。取得総額は約27万円です。現在のYOCは3.79%で、現在利回り2.81%を上回る水準をキープできています。これはコツコツ買い増してきた結果であり、長期保有の恩恵をリアルに実感しています。

私のポートフォリオ全体の構成については → 【50代の運用公開】バリスタFIREを目指す私のポートフォリオ

また、2026年4月の分配金実績はこちらも参考にどうぞ → 【配当金公開】2026年4月は4.7万円|高配当ポートフォリオの中身

メリット

1698のメリットは、日本の高配当株とJ-REITにまとめて投資できることです。個別銘柄を選ばなくても、東証配当フォーカス100指数を通じて高配当銘柄群に分散できます。

また、四半期ごとに分配金があるため、分配金を受け取りながら長期保有を考えたい投資家にはわかりやすいETFです。高配当株だけでなくREITも含むため、株式配当とREIT分配金の両方を取り込める点も特徴です。

大型株中心であることも、長期投資家にとっては安心材料になりやすいと思います。上位には日本たばこ産業・三菱UFJ・トヨタ自動車・ブリヂストンなど、日本市場を代表するような銘柄が入っています。

注意点

注意点は、金融株と景気敏感セクターの比率が高いことです。金融セクター比率は23.5%あります。景気後退局面では、株価の下落や分配金の伸び悩みに注意が必要です。

不動産・REITを11.6%含む点も、メリットと注意点の両方があります。分配金にはプラスに働く可能性がありますが、金利上昇局面ではREIT価格に逆風となることがあります。

また、現在利回りは過去平均をわずかに上回る程度です。平均より高いからといって、強い割安サインとまでは言えません。買付を考えるなら、利回り・株価水準・景気環境・金利環境をあわせて総合的に見るのがよいと思います。

今買いやすい水準か

利回りだけで見ると、1698は過去平均より少しだけ高い水準にあります。現在はニュートラルに近い状態です。現在利回りは2.81%、過去平均利回りは2.78%となっています(執筆時点)。

この差は小さいため、「買いやすさがはっきり出ている」とまでは言いにくいのが正直なところです。ただ、平均を下回っているわけではないので、長期で少しずつ買う候補としては検討できる水準だと思います。

一括で大きく買うよりも、景気や金利の変化を見ながら分散して買うほうが、1698の性格には合っていると感じます。特に、金融株とREITの両方を含むため、金利環境の変化には目を配っておきたいETFです。

どんな人に向いているか

1698は、日本株の高配当ETFを長期で持ちたい人に向いています。特に、個別銘柄を細かく選ぶよりも、高配当株とJ-REITをまとめて保有したい人には使いやすいETFです。

一方で、REITを含むことや景気敏感セクター比率が高いことに抵抗がある人には、少し癖のあるETFかもしれません。安定配当だけを期待するというより、景気や金利の影響を受けながらも、長期で分配金を積み上げていくETFとして見るのが自然です。

まとめると、1698は「大型株中心・金融比率高め・REITを含む・高配当バリュー寄りETF」です。現在利回りは平均をわずかに上回る程度なので、過度に割安と決めつけず、長期投資の候補として落ち着いて見ていきたいETFです。

まとめ

  • 1698は東証配当フォーカス100指数に連動するETFで、日本株の高配当銘柄とJ-REITを組み合わせた構成
  • 直近12か月分配金は114円、現在利回りは2.81%(過去平均2.78%をわずかに上回る水準)
  • 大型株中心(81.69%)・金融セクター最大(23.5%)・不動産REIT含む(11.6%)
  • 長期保有すると取得コストが下がりYOCが高まりやすい——5年前購入者のYOCは6.36%
  • 景気や金利の影響を受けやすいため、焦らず分散して積み上げるスタイルに向いているETF

次回のシリーズ第2弾では、2529(NEXT FUNDS 日本株高配当70連動型ETF)を分析します。

日本高配当ETF・投資信託 12本の総合比較はこちら(公開予定)
このシリーズの最終回となる総合比較記事は現在作成中です。公開後にリンクを追加します。

※この記事のデータは2026年5月執筆時点のものです。最新情報は各運用会社の公式サイトをご確認ください。

免責事項:この記事は情報提供を目的としており、特定の投資を推奨するものではありません。投資判断はご自身の責任でお願いします。記載の数値・データは執筆時点のものであり、最新情報は各運用会社の公式サイトをご確認ください。

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